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JAFマニュファクチャラーズ競技車両規則研究会との懇談会を開催しました

【2026JMS活動報告】                            2026年1月23日
JAFマニュファクチャラーズ競技車両規則研究会との懇談会を開催

2026年1月23日に「JAFマニュファクチャラーズ競技車両規則研究会との懇談会」があり、JMS会員6名が参加ました。会場はJAFのある日本自動車会館の会議室で行なわれ、モータースポーツ競技における車両規則を研究しているOEMからは、2つのテーマについて報告がありました。

冒頭に、今季から座長がトヨタ自動車のGRモータスポーツ事業部 GT事業室主査の市川正明様が務め、副座長を日産モータースポーツ&カスタマイズ社のモータスポーツ車両開発部の亀井泰治様が務める報告がありました。

【フォーミュラE】について

報告の最初は日産モータースポーツ&カスタマイズの亀井様よりフォーミュラEに関するご報告です。

現在シーズン12が開幕していますが、2025年までのシーズン振り返りとして、まずルールの確認がありました。予選方式はグループ予選がA、B組に別れ、それぞれ上位4台が直接対決をするデュエルスに進出。A組、B組はランキング順位の偶数、奇数で振り分け、出力は300kW、デュエルスでは350kWのAWDになって競います。

決勝レースは300kWですがスタート時とアタックモード(8分間を2回に分けて使う)の時は、350kWに出力がアップ。スタート時は110km/hに達した時点、あるいはアクセルを抜いて出力が5kW以下になった時点で300kWの出力に戻る仕様です。

日本では2025年に2Dayのレースが開催され、土曜日のレースではピットブーストが実施されました。30秒間の停止中に急速充電を行なうもので、およそ10%、3.85kWhのエネルギー回復する仕組みです。またコースレイアウトでは2024年開催時に指摘のあったジャンピングスポットを改修したこと、最終コーナー前のシケインを廃止するコースレイアウト変更を行なったことが報告されました。

来シーズン以降はレース距離を長くする方向と、レーシングスピードの向上を目指すこととFIAは説明しており、2026年12月に開幕するシーズン13では、マシンがGen4に変更。その後6シーズンはGen4でレースを開催することも報告された。

Gen4マシンの出力は450kWに向上し、スタート時やアタックモード時は600kWへ向上するように変わります。またマシンのサイズも変更され、やや大きくなる方向で全長5540mm(5016mm)、全幅1800mm(1700mm)、全高1025mmとなります。()内はGen3 evoのサイズ。

バッテリー容量は55kWhで搭載するモータはフロント250kW、リヤ350kWの出力となり、常時AWDになります。またバッテリーセルは共通部品とするものの、冷却に関しては開放していく方向にあるということです。

また競争領域として今後はABS、TCSも開放していく方向であること、トルクベクタリングにも積極的に導入する方向であることもFIAから説明があったそうです。そのFIAからは、このフォーミュラEレースは、世界最高峰のレースのひとつであり、エネルギー効率、バッテリー性能のアピールをして欲しい要望があり、さらにマニファクチャーラーの関心の高い技術領域のショーケースに取り組んでおり、R&Dプラットフォームとして使って欲しいという要望も報告されました。

FIAの活動のまとめとしては、持続可能な交通安全、来場者の環境コストを低減することをMITとコラボしていること、そしてレアアース元素の使用禁止といったことでフォーミュラEの今後の発展に寄与していくことが報告されました。

そして前回のフォーミュラE東京大会を経験した人からは、これまでのモータースポーツ好きの人たちとは別な人たちの観戦姿があり、ファンを増やせる可能性を感じたことも報告されました。また亀井様からは入場者数も1万6000人あり、まだ、増やせる余地があることを感じ、同様に新しいファンづくりの可能性にも言及されていました。

【Bridgestone FIA Eco Rally Cup】について

次に、トヨタ自動車GRモータースポーツ事業部の熊谷幸司様から「Bridgestone FIA Eco Rally Cup」の視察報告がありました。

内容はEVによるエコラリーでFIA公認の競技です。一般道を走行し電費を競います。工程800km 5日間の競技です。視察したのは中国の大会で、合肥市の山間部で開催。(上海から西へ300km)

車両クラス分けはなし。市販車両のままが中心で、ドライバーはヘルメットもスーツも規定なし。制限速度内での走行がマストという競技です。

欧州メインで開催されており、年間12大会が開催されており、スペイン2回、チェコ、ポルトガル、スロベニア、ベルギー、アイスランド、スイス、イギリス、中国、モナコ、イタリアとなっています。

参加車両は60台ほどで参加者の約80%が中国人で中国製のEV。残りがシリーズにでている欧州人のようでした。欧州人には大会協賛しているNIOが車両を用意し、その車両で参戦するやり方でした。

この大会は、自治体と警察の協力で成り立っており、自治体は観光PRになるため協力していると。また車両にはGPSとラビットラリーという装置を搭載。GPSは主催側が用意、ラビットラリーはFIAの機器でFIAが準備。電費は充電口に計測器を取り付け、バッテリー残量を計測して算出する方式です。ちなみに、計測器はFIAが開発しCHAdeMOに対応しているということです。(FIAは日本でやる気?なのか)

報告後の質問で、日本でやってもいいね、という各OEMの反応で、仮に日本で開催するとなった時、車両はトヨタも日産(ニスモ)も協力できると言っていました。ちなみに選手の参加資格に規定はなく、運転免許のみでOKということでした。

▼Bridgestone FIA Eco Rally CupのHP
https://api.fia.com/events/bridgestone-fia-ecorally-cup/season-2025/bridgestone-fia-eco-rally-cup

報告のあとは、JMS会員との質疑応答、意見交換が行なわれ、会長をはじめ会員からも積極的に意見や話題の提供が行なわれ、終了時間まで懇談が続きました。

以上

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